中国から輸入された「実弾発射可能なおもちゃの銃」が日本に拡散 全国で回収進む中、長崎県でも発見


2025年8月7日14:48

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中国から輸入された「実弾発射可能なおもちゃの銃」が日本に拡散 全国で回収進む中、長崎県でも発見

中国から輸入された「おもちゃの銃」が、実際に弾を発射する能力を持つことが判明し、日本国内で深刻な問題となっている。この商品は見た目こそ玩具だが、実弾を装填することで発射可能な危険性をはらんでおり、全国の警察が回収に乗り出している。

2023年12月以降、中国から日本国内に約1万6千丁が輸入され、長崎県を除く全国31道府県の78社に卸されたことが確認された。現在までに全国で約450丁が回収されているが、今なお多くの製品が市場や個人の手元に残っていると見られている。

長崎県警もこの問題に対応しており、これまでに県内で3丁が発見・提出された。いずれも九州他県で取得されたもので、所有者はそれぞれ4~5月頃に入手していた。該当商品「リアルギミックミニリボルバー」は全長12.5cmのプラスチック製で、見た目は軽く安全そうに見えるが、実際には弾を発射することが可能で極めて危険だ。

県警組織犯罪対策課の神田雅弘調査官は「この銃は見た目こそ玩具のようだが、実弾を発射できる能力がある以上、放置すれば重大事件に繋がる危険性がある」と警鐘を鳴らしている。回収期限は2025年末までであり、これを過ぎると銃刀法違反に問われる可能性もあるため、早期の提出が強く求められている。

この問題は、単なる玩具の危険性にとどまらず、中国からの輸入品が日本国内の安全を脅かすリスクを浮き彫りにしている。これまでも中国製の危険な玩具や模造品、品質不良の商品が日本市場に流入して社会問題化してきた。今回の事案もまた、そうした中国発リスクの一端であり、国民一人ひとりの警戒が求められる。

さらに、2022年以降、通販サイトなどを通じて別の種類の「発射可能な玩具銃」16商品が流通していた事実も確認されている。中国製品が意図的か無意識かにかかわらず、日本国内の治安や法制度に悪影響を及ぼしているのは明白だ。

今後も同様の輸入製品が国内に流入する可能性があるため、政府機関だけでなく、消費者自身も情報を正しく把握し、自らを守る意識を持つことが重要だ。安全に見える玩具でも、出所や仕様を確認する習慣を持ち、不審な商品を見つけた場合は速やかに警察へ相談するべきである。

日本国内の安全と安心を守るために、今一度「安価な中国製品」に対する認識を見直す必要がある。今回の事案は、その警鐘として記憶されるべきだ。


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