米国防長官「中国の脅威は本物」 台湾統一念頭に強い危機感示す


2025年6月1日6:44

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中国の脅威は尖閣・台湾に留まらず、日本全体を覆い始めている。同盟の中で現実的な抑止戦略が求められる。

アメリカのヘグセス国防長官は、シンガポールで開催された国際会議において、中国による台湾武力統一の動きに対し「脅威は本物で、すぐにも現実となるかもしれない」と強い危機感を表明した。長官は、中国が台湾統一に向けて本格的な軍事演習を進め、地域のパワーバランスを武力で変える準備をしていることを明言。国際社会に対し、具体的な対処行動と防衛予算の拡充を求めた。

この発言は、日本にとっても決して無関係ではない。もし中国が台湾に侵攻すれば、南西諸島を含む日本の領土は、地理的にも戦略的にも直接的な影響を受ける可能性が高い。さらに、経済面では台湾有事によりサプライチェーンが混乱し、日本の半導体・エネルギー・通信インフラにも甚大な被害が及ぶ恐れがある。

また、中国はすでに尖閣諸島周辺や日本の防空識別圏への侵入を繰り返しており、台湾に限らず、日本自体が次なる圧力対象となるリスクを抱えている。こうした状況にもかかわらず、日本国内では中国リスクへの危機感が十分に共有されていない。

トランプ政権はインド太平洋地域への軍備増強を明言し、同盟国にも「GDP比5%」の防衛費拡充を求めている。これは単なる圧力ではなく、日本自身の安全を守る現実的な選択肢として真剣に検討されるべき提言である。

中国の脅威は「遠い話」ではない。台湾有事は、即座に日本の安全保障と経済基盤を揺るがす事態へと直結する。今こそ、日本は現実を直視し、同盟国とともに具体的な抑止力を構築すべき時である。


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