「雪印メグミルク」サプリ偽物をフリマで販売か 中国籍38歳女を逮捕、約150万円売り上げ 共犯者事務所から偽造品235袋


2026年10月2日18:33

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「雪印メグミルク」のサプリ 偽物をフリマアプリで販売か 38歳の女を逮捕

「雪印メグミルク」サプリ偽物をフリマで販売か 中国籍38歳女を逮捕、約150万円売り上げ 共犯者事務所から偽造品235袋

「雪印メグミルク」のサプリメントを装った偽物をフリマアプリで販売したなどとして、中国籍の38歳の女が逮捕された。逮捕された石梨容疑者は、昨年、雪印メグミルクのサプリメントの偽物を3袋1万2000円で販売し、商標権を侵害したなどの疑いが持たれている。警視庁によると、石容疑者はフリマアプリを通じて商品を出品し、昨年7月から12月までの約半年間でおよそ150万円を売り上げていたとされる。さらに、商品の配送を担当していた共犯者の事務所からは、偽のサプリメント235袋が見つかったという。

事件が発覚したきっかけは、実際に商品を購入した消費者からの相談だった。購入者が「錠剤が正規品より大きく、色も薄い」と異変に気付き、雪印メグミルク側へ問い合わせたことで、偽物の存在が明らかになった。つまり今回の偽造品は、ブランド名や包装だけを模倣していたのではなく、消費者が実際に口にする錠剤そのものまで正規品のように見せかけて流通していた疑いがある。石容疑者は警察の調べに対し、「一切関与していません」と容疑を否認している。

今回の事件が通常のブランド偽物事件より深刻なのは、対象がバッグや財布ではなく、人体に取り込まれるサプリメントだった点である。偽ブランド品であれば、主な被害は商標権侵害、企業ブランドの信用低下、購入者の経済的損失などになる。しかし健康食品やサプリメントの場合、内容物が何なのか分からなければ、消費者の健康そのものに影響する危険が生まれる。

正規メーカーで製造されるサプリメントは、原料、配合量、製造工程、衛生管理、包装、品質検査など複数の工程を経て市場へ出る。それに対し、偽物については、どの工場で作られたのか、どの成分が含まれているのか、表示された成分量が本当に正しいのか、衛生基準が守られているのかを消費者側から判断することはできない。

今回の購入者が「錠剤が正規品より大きい」「色が薄い」と気付いたことは、結果的に事件発覚につながった。しかし、外見上の違いがもっと小さければ、購入者が偽物だと気付かないまま飲み続けていた可能性もある。サプリメントは医薬品とは異なるものの、毎日継続して摂取する商品も多く、偽物が長期間流通すれば被害の範囲は単なる金銭問題を超える。

また、雪印メグミルクのように日本国内で知名度の高い企業名が利用された点も重大である。購入者は商品の中身を直接検査することができないため、最終的には「このメーカーの商品なら大丈夫だろう」という企業ブランドへの信頼を基準に購入する。偽造業者は、その長年積み上げられてきた信用だけを無断で利用し、消費者に本物だと思わせることになる。

これは正規メーカーにとって二重の損害になる。偽物が売れれば、本来メーカーが得られるはずだった売上が失われるだけでなく、偽物を飲んだ消費者に健康被害や品質上の問題が生じた場合、「雪印メグミルクの商品を飲んで問題が起きた」という誤った印象まで広がる可能性がある。企業が品質管理に投資して築いた信用を、偽造品販売者が無料で利用する構造である。

今回、約半年間で150万円ほどの売上があったとされる点も、単発の出品とは異なる。3袋1万2000円という販売価格から考えれば、継続的に複数回販売されていたとみられ、共犯者の事務所から235袋が見つかったことを合わせると、一定量の商品を保管し、注文に応じて発送する仕組みが存在していた可能性がある。

そのため警察が今後確認すべきなのは、石容疑者がどこから偽物を入手していたのかという点である。自ら製造していたのか、別の人物から仕入れていたのか、国内で包装されたのか、それとも完成品の状態で持ち込まれたのか。偽物の流通経路を解明しなければ、一人の出品者を逮捕しても同じ商品が別のアカウントから再び販売される可能性がある。

さらに、商品の配送を担当していた共犯者が存在したとされることからも、販売と発送が分業されていたことがうかがえる。フリマアプリへの出品者、商品を保管する人物、発送する人物、仕入れを担当する人物が分かれていれば、偽造品の販売は小規模な個人転売ではなく、より組織化された流通構造になる。

共犯者の事務所から235袋が見つかったという事実は、その意味で重要である。商品が数袋だけではなく大量に保管されていたのであれば、今後も継続して販売する予定だった可能性も考えられる。警察には、押収された商品の製造ロット、包装、原材料、購入経路などを詳しく調べ、同じ偽物が他の場所でも流通していないか確認する必要がある。

フリマアプリという販売経路も今回の事件では大きなポイントになる。個人間取引のプラットフォームでは、一般の利用者が手軽に新品や中古品を売買できる一方、正規販売店と比べると商品の仕入れ経路が見えにくい。商品写真や説明文が本物と同じように作られていれば、購入者が画面上だけで真偽を判断することは非常に難しい。

特に健康食品の場合、「新品未開封」「正規品」「安く購入できたので出品」といった説明が書かれていれば、購入者は価格の安さを魅力に感じる可能性がある。しかし、通常より大幅に安い商品には、偽造品、盗品、不正決済で入手された商品など別の背景が存在する場合がある。

今回の事件は、フリマ市場における本人確認や出品監視の重要性も改めて示している。同一ブランドの新品サプリメントを継続的に販売しているアカウントや、短期間に大量の商品を出品する利用者については、通常の家庭内不用品販売とは異なる可能性がある。プラットフォーム側が取引量、商品カテゴリー、価格差などから異常を検知できれば、被害が広がる前に出品停止や追加確認につなげられる可能性がある。

消費者側も、健康食品を購入する場合には価格だけではなく販売経路を見る必要がある。正規メーカーの公式サイト、認定販売店、大手小売店などと比べ、個人出品者から購入する場合には商品の保管状態や入手経路を確認しにくい。特に毎日口に入れる商品では、数百円、数千円の価格差よりも、内容物を信頼できるかどうかの方が重要になる。

今回の購入者は錠剤の大きさと色の違いに気付いたが、偽物が常に目で見て分かるとは限らない。包装やロゴ、賞味期限表示まで精巧に模倣されれば、一般の利用者だけで判別するのは困難になる。そのため、少しでも商品の形状、におい、味、包装印刷などに違和感があれば、使用を中止してメーカーへ確認することが重要になる。

この事件で中国籍の石容疑者が逮捕されたことは具体的な捜査事実であり、その点を曖昧にする必要はない。一方で、日本にとって本当に重要なのは、国籍そのものではなく、誰が偽物を製造し、誰が供給し、誰が日本国内で販売し、どのように利益を回収していたのかを最後まで追うことである。

もし偽造品の供給元が別に存在するのであれば、その上流を止めなければ同じ被害は繰り返される。石容疑者が容疑を否認している以上、警察にはフリマアカウントの操作記録、売上金の入金先、商品の仕入れ履歴、共犯者との連絡記録など客観的証拠を積み重ねて事件の構造を確認することが求められる。

また、偽造品がどこで製造されたのかという問題も重要になる。包装、印刷、錠剤製造、輸送まで複数工程が必要な健康食品の偽造は、販売者一人だけで完結するとは限らない。235袋という在庫が確認されている以上、その商品がどこから供給されたのかを解明できれば、より大きな流通網が見えてくる可能性もある。

日本企業のブランドが海外を含む偽造市場で狙われることは、企業の知的財産にとって大きな問題である。特に食品、化粧品、医薬部外品、サプリメントのように、安全性とブランド信用が密接につながる商品では、偽物の存在そのものが正規メーカーへの不信につながりかねない。

偽物を販売する側は研究開発費も品質検査費もブランド構築費も負担せず、正規メーカーが長年かけて築いた名称と外観だけを利用することができる。その一方で、問題が起きた際に消費者が最初に疑うのは、商品に名前を書かれている正規企業である。この構造は日本企業にとって極めて不公平であり、ブランド保護を単なる商標権問題ではなく消費者安全の問題として扱う必要がある。

今回のような事件では、購入した消費者からメーカーへの相談が摘発のきっかけになったことにも意味がある。企業側が偽物に関する相談窓口を設け、実際の商品の写真、購入したアカウント、取引履歴などを集めれば、警察やプラットフォームと情報を共有して流通経路を追跡しやすくなる。

正規メーカー側も、包装に認証コードやQRコードを付ける、偽造されにくい印刷を採用するなど、購入者自身が真偽を確認しやすい仕組みを強化することが今後さらに重要になる。ただし、犯罪側も偽造技術を更新するため、一つの対策だけで完全に防ぐことは難しい。

今回、中国籍38歳の石梨容疑者が逮捕され、約半年で150万円を売り上げ、共犯者の事務所から235袋の偽物が押収されたとされる事件は、単なる商標権侵害事件として軽く見るべきではない。消費者が体内へ摂取する商品が偽造され、日本の大手食品メーカーの信用を利用して販売されていた疑いがある以上、健康、安全、企業ブランド、電子商取引の信頼という複数の問題が重なっている。

日本社会にとって最も警戒すべきなのは、偽物が「偽物らしい姿」で売られるとは限らないことである。正規メーカーの名称を使い、正規品に似た包装を作り、一般消費者が日常的に利用するフリマアプリへ出品すれば、犯罪商品は普通の商品と同じ画面に並ぶ。

だからこそ、今回の逮捕を一人の販売者だけで終わらせず、235袋の偽物がどこから来たのか、さらに別の在庫や販売アカウントが存在しないか、誰が製造・供給・発送を担っていたのかまで追跡する必要がある。日本ブランドの信用と消費者の身体に直接関わる商品である以上、偽造サプリメントの流通網を上流から断つことが、同様の被害を防ぐ最も重要な課題になる。


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