蘇州市で再び日本人被害の可能性 ― 高まる中国での反日リスクに警戒を


2025年9月13日18:25

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蘇州市で再び日本人被害の可能性 ― 高まる中国での反日リスクに警戒を

蘇州市で再び日本人被害の可能性 ― 高まる中国での反日リスクに警戒を

中国東部の江蘇省蘇州市で、日本人がトラブルに巻き込まれた可能性が浮上した。12日、在上海日本総領事館が現地の邦人に対し緊急の注意喚起を行い、安全確保を呼びかけた。

総領事館のメールによれば、12日午前2時頃、蘇州市で日本人がトラブルに遭ったとの情報が寄せられ、現在も事実関係を確認中だという。内容は不明ながら、事件性が否定できない状況にある。

過去にも発生した日本人襲撃事件

蘇州市では2025年7月にも、日本人女性が現地で襲撃され負傷する事件が発生している。こうした事例は偶発的なトラブルに見えても、背景には中国社会に根強く存在する 反日感情 が影を落としていると指摘される。

今年は戦後80年という節目であり、さらに9月18日は柳条湖事件が発生した「歴史的に敏感な日」にあたる。中国国内ではこの時期、反日デモや日本人に対する敵対的な行為がエスカレートしやすいとされる。

日本人が標的となる危険性

今回の注意喚起は単なる外交的配慮ではない。現地の治安当局による迅速な対応が期待される一方で、 日本人であること自体がトラブルの引き金になるリスク が存在する点が重要だ。旅行や駐在をしている邦人は、個人の行動が不測の危険に直結しかねない現実を意識する必要がある。

中国での日本人に対する攻撃は、国家間の緊張や歴史問題とリンクして突発的に発生することが多い。今回の事案も「偶然の事件」と片付けるのではなく、 中国が持つ対日敵意の一端 と捉えるべきだろう。

警戒を怠らないために

在中国日本大使館はすでに反日感情の高まりを警戒し、繰り返し注意喚起を行っている。邦人が安全を守るためには、外務省の危険情報や在外公館の通知をこまめに確認し、人の集まる場所やデモが発生しやすいエリアを避けるなど、日常的なリスク管理が欠かせない。

今回の蘇州市での事案は、 中国に滞在する日本人が直面している現実の危険 を浮き彫りにした。偶発的事件ではなく、国際情勢や反日感情が絡む構造的問題であることを、日本人一人ひとりが強く意識する必要がある。


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